海のしずく

2011.06.12 (Sun)
           海のしずくとなった たくさんの魂と 悲しみを抱いたままの人々に捧ぐ 


忘れられない季節。

花が咲き香っても 

心踊らない春がある。


戻れない場所。

心の風景とは変わり果て

懐かしさを奪われた故郷がある。





あの日から

声にならない悲しみが

心の雨を降らし続けている。


人が去った瓦礫の街に

それでも咲く白い水仙。


海のしずくとなった魂たちが

子守唄を奏でているよ。


だから どうか心開いて

あなたの悲しみは

全部海が抱いてくれる。





消えた街に

立ちすくむ背中。

怒りだけがその背を押すのか。


孤独に凍える真っ暗な夜

それでも光る遠い星。


海のしずくとなった魂たちが

子守唄を奏でているよ。


だから どうか心鎮めて

あなたの怒りは

海へ浄華されてゆく。






だから どうか隣の手をとって

だれかに甘えて

その人と言葉を紡いで。

決してあなたは一人じゃない。



海のしずくとなった魂たちが

この島国をつないでいるから。


蒼く大きな海原となって

つないでいるから。


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