雪と虹

2012.12.12 (Wed)



雪が降ってきた。




まつげの上で、頬で

瞬間に溶けてゆく。





南西の空の雲の切れ目から

日差しが射し




消えてゆく雪を

ぼうっと見送っていた私の

視線の先に

突然

虹が生まれた。














相変わらず

私の上に

降っては瞬間に消える

雪。



すぐ目の前の畑に

太陽と雪と虹の真下で

白菜の手入れをする

人。



彼は

寒さを疎みながら、

太陽の恵みに感謝しながら、

ただ、働く。




そして

自分が

虹の真下にいることを

多分、知らない。








小降りになり

止んでゆく雪

薄く透けるように

消えゆく虹。




見えなくなっても

消えてしまっても

幻ではなく

儚い現実。 




この

存在そのものが頼りない

儚い命の人間の一人が

間違いなく見たというだけの

私だけの

現実。








人はみな

風に背を向け

上着の襟を立てて

冬空の下

歩いている。




ほんとうは

自分の真上に

きれいな虹が立っているなんて

気付くこともできずに。























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