着物

2013.06.11 (Tue)



着物がすきだ。




きっかけは、解らない。




「お寺が好き、だから、和尚さんと結婚する。」

中学生のとき、母親に言ったらしい。

それと同じぐらい

ごく自然に、

多分唐突に、

好きになっていた。




自分で着られるようになりたいと

着付教室に1年だけ通った。

20代。









インターネットのオークションの

破格値で落としたものもある。




着てくれるひとに、と

身内や、直接知らない方から、

まわって来るいただきものもある。





さまざまな事情で集まった

古着物。

今、多分50枚を超えている。





ほとんどの日曜日に着物を着て、

吊るしておき、

その週のうちに、畳む。

その繰返し。






着物を畳むとき、

かつて大切にして、

こうして畳んでいた人のことを

思う。





その人の手が動いていた手順を

寸分たがわず繰り返しているはずの自分に

不思議な縁を感じながら。





特に、

私は戦前の着物が好き。

袖が長いから。

柄ゆきが、おしゃれだから。

そんな理由もあるが、

なにより、

大切にしてきた人の強い思いを感じるからだ。





もののない時代、

質素倹約、贅沢は敵。

モンペやこどもの衣類、

お蒲団カバーに作り変えることをよしとした。

あるいは、

食べ物と交換するために手放した、

そんな

文化絶滅寸前の困窮した時代を経て

奇跡的に遺されているのだ。




そしてそのほとんどのモノが、

綺麗に洗い張りされ、

襟替えをし、

八掛をつけ替えて

仕付け糸のかかった状態で

私の手元にやって来る。





困窮する時代に

縫ってくれた(高価な物を買ってくれた)

両親への感謝。



だからこそ、

どんなに生活が苦しくても

最後まで

手放したくなかった強い思い。



辛い時代なりに、

若かった自分の

大切な日々の記憶。




いつか、娘や孫が

袖を通してくれるかもしれないと考えて

洗い張りをし、

襟を替えた、

おかあさんや

おばあちゃんになってからの

ひそかな願い。










正座をし、

拡げた着物を

折り目に沿って

畳みながら、

かつての

着物の主に話しかける。






不思議なご縁で、

私が

着させていただいています。






ありがとう。
















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コメント
袖が長い着物をよく着ているなぁと思ってたんですよね~^^


先日、図書館で「銘仙大正昭和のおしゃれ着」
という本を見かけました。

着るにはちょっと抵抗がありそうな
斬新なデザインのものもあるけど、
よくよく見てみると、
モダンだし粋で素敵なんじゃないかと思うようになりました^^

青 | 2013.06.13 11:20 | 編集
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