カンブリア紀の海で

2015.08.27 (Thu)


薄目をあけたら、
半分降ろしたロールカーテンと
レースのカーテンで切り取られた
五角形の陽光に
くうさんのシルエットがあった。

「そろそろ起きたら?」

彼は
そう愚痴っぽく言い放って
立ち去る





その時
彼が去った後の
五角形の陽光スクリーンを
見知らぬやつが横切った

巨大でスケルトンで多足
触角が二本
下半身はタツノオトシゴ風
目は一つ

レースのカーテンの
こちら側なのか
向こう側なのか
透けていてよくわからない
エビか?
微妙に薄い紅色

彼は
上へ下へ
ゆっくりじんわりふんわりと
泳いでいく

正確にいうと手足は動かさず、
脱力状態のまま浮遊している

うらやましいくらいに
気持ちよさそうな移動だ

今度は頭を振って背面遊泳

頭なのか背か腹かも定かではない
なんとなく、そう見えてしまうということなのだが

もっとよく見ようとすると
必ずスクリーンの外に出て
見えなくなってしまう

わたしがじーっとしていると
また戻ってくる





そのあと私の二度目のシエスタは
カンブリア紀の海で
奇妙奇天烈な大冒険が始まってしまったことは
いうまでもない



          (たぶん、飛蚊症か、ただの目やにかも)









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