桜色

2011.04.08 (Fri)
これなーに?
桜色ということばがありますが、
代表的なソメイヨシノは白に近い色。
薄墨桜という名前の
儚さや もの悲しさを秘めた
日本人好みの桜もあります。

でも我が家の桜は
桜色というにふさわしい華やいだ色です。
五分咲きの見ごろを迎えました。

10年前に母が京都の旅のお土産に
持ち帰った祇園枝垂れ桜の苗です。
庭師さんにしかられつつも、
いつか、京都の円山公園の樹のように
大きく豊かな枝を広げて欲しいと願って
大切に育てています。


毎年、桜の開花ど同時に必ず蘇る
一つの記憶があります。

布団の中の父が
10歳の私に語った言葉・・・

どんなことがあっても強く生きて行きなさい。
人に美しいと言ってもらえなくても
一生懸命冬を耐え、春に花を咲かせる
木瓜(ボケ)の花のように―――

10歳の自分に
父の言葉の意味が理解できるはずもなく、
ただ、
これが父の遺言なのだ
ということだけを理解し、泣きながら聞いていた
ちょうど、桜の季節でした。

それから毎年この季節が来て
日本中の人々の心が桜一色になったころ、
私は、
学校の校庭の鉄棒のそばに、
あるいは、通りがかりにのぞいた人家の庭の隅っこで
「唐紅」色にひっそりと咲いている木瓜に
目をやるようになりました。

あまりにも古くなってしまったその記憶は
事実なのか、
それとも
桜の季節のを迎えるたびに
美しく色づけされ創作を加えてしまった
思い出という名のフィクションなのか、
よくわからなくなってしまいました。

父がなにを言いたかったのか
本当に記憶通りのことを言ったのかも
確かめようがありません。

確かめられたことといえば、
父の言葉が
夏目漱石の「草枕」の一節の引用だったらしいと
気付いたことだけ。


わたしはちゃんと生きてるよ。
美人じゃないけど―――!
でもみんなが桜に心を奪われるのはしょうがないよ。
日本人だもん。
とつぶやいてみる。

たぶんソメイヨシノは
明日の風で
最高の美しさを演出しながら
薄桃色に散り敷いてゆきます。


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コメント
嫁姫の心根の美しさ…
ご両親からの愛情で磨かれたんですねぇ…

正直で、ひたむきで、
でしゃばらす、でも前向きで、
繊細で、すごくお茶目で、

例えば…同じ「ありがとう」や「ごめんね」の一言にも、
すごい透明感があってね、清楚だけど華やかに響くんです
(アタシにはそう感じるんさ…うん。)

清楚やけど華やか…☆
サクラみたいなオナゴはんよね、貴女は。
「お父さん、お嬢は、えぇ~オナゴになりましたよ☆」
猿 | 2011.04.08 04:36 | 編集
追伸

今夜(ついさっき)
子猿も一緒にblog拝見してましてね…
ここにあられる数々の写真を見て、
「なに?カメラマンさんなん???プロ?」と、
THE:空海の「個展やねぇ~☆」と感銘しきり☆
思わず、写真画面を手で触っとりましたがな^^

ホント、ここの写真、blogだけでは勿体無いなぁ…e-317
猿 | 2011.04.08 04:46 | 編集
猿さん、身に余るお褒めの言葉、
恐縮至極に存じます。ハイ。
写真はきっと、
撮り手の愛情が
光を添えるんですよね。
とうちゃんも褒められて
素直に喜んでますよ。
ありがとうございます。
かあちゃん | 2011.04.08 20:36 | 編集
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