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野道

2019.05.10 (Fri)



私の家の横に 狭い抜け道がある。
コンクリートと砂利の
味気ない道だった。

ここを「野道」にしようと決意して3年。
やっと形になってきた。


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わが家の裏に玄関があるお宅のために
造った道だと思うのだが、
今は空き家になっている。
だから
この道を通るのは
ご近所さん3人くらいと
近所の自由猫だけ。
ほぼ、私の道だ。

「雑草をひきなさ----い」
3年前は
叫ぶ母をたしなめるのに苦労していた。
黙って引き抜かれたことも度々。
それでも私は
散歩の途中に拾った小さな丸い石を
少しづつ敷いた。
見つけた小さな野の花を
移植した。
どこからか種が飛んできた見知らぬ花も
勢力を拡大できるよう見守ってきた。

ひと月前、
この道を時折通る
ご近所の老夫婦と出会った。

「もうこの辺に 野原も 野の草も
見かけんから、この道を歩くのが楽しみなんよ~」

この賛美の言葉が嬉しく、
100人の味方を得たつもりで
母にその話をした。
「へ----。そうなん?めずらしい人。私は草は嫌い。」
いつも通り辛辣な母だったが
それ以降
勝手に草を引かなくなった。


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とは言っても
自然に任せていると荒地になる。
だから、これでも、ほとんど毎日、
私なりのルールに沿って草引きをしている。
背が高くなる草、イガイガやチクチクのある草は、
小さいうちに こまめに引く。
葉が大きくなって、重なってきたら 間引く。
色が悪くなったり朽ちた葉は 除く。

そこまでして、
「野道」と言えるのか?
私は何ものだ?
この道の支配者か?
私の世界観にそぐわないからといって
引かれる草にも
命はあるのだ。

そんなことを思いながら
私は今日も
「野道」の完成を目指して
草を引く。














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